• 2019年3月15日金曜日
アリスト戦記
アリスト戦記 https://blog.aristo-solutions.net/2019/03/20194.html

致知 2019年4月号「運と徳」読書感想文

今月の致知のテーマは「運と徳」か。

僕は「運」ってのは余り気にしていないな。

プロジェクトを成功させる為には「運」とかそういうのじゃなくて、何がどうなって結果としてこうなるという「因果関係」をハッキリ分析して手を打つ所に秘訣がある。

「運」で左右される要素を極小化する事を、人事を尽くして天命を待つって言うんだ。

運と天命は同じ意味で、人間がやらねばならないのは「人事を尽くす」の部分だけであって、天命の部分は気にするべきではない。


  • 人事を尽くす ⇒ 徳
  • 天命を待つ ⇒ 運


僕の中ではこういうことで整理がついているが。
とは言え、世の中の人はどういう風に考えているんだろうな。

今月の表紙は建築家の隅研吾氏と、日本ハムファイターズ監督の栗山英樹。

建築家とプロ野球選手!!

僕は大学が工学部だったんだけど、一番キツいと恐れられたのが建築学部だった。職務は激烈過酷なのに食っていけるかどうかも怪しいという修羅の職業
プロスポーツ選手のキツさは言うまでも無く。
お二人共、きっと極めて大変な人生を乗り切ってこられたのだろう。

では行ってみよう。



磨すれども磷がず

今月号の「徳と運」のテーマに即して、お二人とも実に徳の高そうな印象だった。

両氏は共にマネージャーとして優れている方だな。
特に「逆方向の意見を言いやすい雰囲気を作る」という部分については、心理的安全性と言って、最近Googleが発表した「成功するチームを作り上げる5つの鍵」という報告書の中でも重要な要素であると言われている。

建築チーム、プロ野球チーム、システム開発チーム、いずれの場合においても構成するのは人間であるから、共通する部分があるということだろう。

Googleの発表で「成功するチーム作りの鍵」として挙げられた5つの要素と、お二人のマネージメントの話をマッピングすると以下のようになる。


1.心理的安全性(Psychological safety)
…不安や恥ずかしさを感じることなくリスクある行動を取ることができるか
⇒「逆方向の意見を言いやすい雰囲気作り」

2.信頼性(Dependability)
…限りある時間を有効に使うため、互いに信頼して仕事を任せ合うことができるか
⇒「大谷翔平選手の育成のうち、技術要素は選手本人に任せた」

3.構造と明瞭さ(Structure & clarity)
…チーム目標や役割分担、実行計画は明瞭であるか
⇒「新国立競技場の工期の身近さと必要なクオリティという目標設定」

4.仕事の意味(Meaning of work)
…メンバー一人ひとりが自分に与えられた役割に対して意味を見出すことができるか
⇒「ただ作業を指示するだけでなく、その背景にある思いを含めて説明する」

5.仕事のインパクト(Impact of work)
…自分の仕事が組織内や社会全体に対して影響力を持っていると感じられるか
⇒「国立競技場」と「プロ野球」だから、その社会的影響力は言うまでもない。


このように、Googleの論文で発表された内容と、お二人それぞれのチーム運営方針は非常に網羅的に一致している。
これは「良いチーム、良い現場、良い会社を作るにはどうすれば良いか」というテーマについての十分な裏付けであると思う。

肝心なのは、こういうのを立場が上になっても覚えていることだろうな。

基本的に「心理的安全性」とかそういうのは、下の人間にとっては死活問題だけど、上の人間にとっては気にならないものでしょ?
でも、心理的安全性に配慮しなきゃいけないのは上司の方だ。
心理的安全性の無い部下が上司に向かって「心理的安全性を考慮して下さい!!」とか、そういうことは絶対言わないからね。

つまり、優れたチーム運営をする為には、上司の立場であれば大して関心の無い話であるが、部下の人間にとっては重大な事象について労力を割く必要がある

確かにこれを一言でまとめると「徳」がピッタリだな。

僕も現場でチーム労働する時は「徳」というものを重々理解して業務にあたりたい。

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